旧日本軍の零式艦上戦闘機(零戦)を復元した機体が27日、鹿児島県鹿屋(かのや)市の海上自衛隊鹿屋航空基地の上空で、試験飛行を行った。 機体は全長約9メートル、全幅約12メートル。所有しているフライトジャケット製造販売会社経営の石塚政秀さん(54)(ニュージーランド在住)らによると、1970年代にパプアニューギニアのジャングルでエンジンや主翼、胴体の一部などが見つかり、米国などで飛行できるよう修復された。 石塚さんは2010年、米国人から約3億5000万円で機体を購入。多くの人に当時の時代背景や技術力を知ってもらおうと、国土交通省から飛行許可を受け、防衛省から基地の滑走路利用などについても了解を得て実現にこぎつけた。 試験飛行では米国人パイロットが操縦。エンジン音を響かせながらゆっくりと旋回した。1回目は約6分、2回目は約16分、基地の敷地範囲内の上空を飛び、高度は約1600メートルに達した