新型コロナウイルスが猛威を振るう中国は、新たな危機に直面している。 中国当局は2月27日、「中国は、東アフリカで発生しインドやパキスタンに広まったサバクトビバッタの大群の侵入リスクにさらされている」と警告し、各部門に被害拡大防止体制を整備するよう求めた。サバクトビバッタは、アフリカと中東の乾燥した地域に生息していて、大雨が降って植物が繁茂すると大発生する。東アフリカとアラビア半島は、過去2年間サイクロンに複数回見舞われるなど異常に雨の多い天気が続いていた。 サバクトビバッタの寿命は約3カ月で、その間に繁殖する。繁殖の条件がよければ、次の世代のバッタは20倍に増えると言われている。2018年の2つのサイクロンによってわずか9カ月の間にアラビア半島に生息するバッタは約8000倍に増加した。その後、2019年10月に東アフリカの広い範囲で激しい雨が降り、2020年1月にケニアで過去70年で最悪の