2011/9/810:32 いま漁業を改革しなければ、魚が食べられなくなる!?〜豊かな漁村文化と食卓を取り戻すために 勝川俊雄 ■消費者に伝わらない、日本漁業の衰退 東日本大震災は、地震の直接的な被害もさることながら、津波被害が大きかったのが特徴です。津波の直撃を受けた三陸の漁村は、文字どおり、何もかもが流されてしまいました。また、その後の原発事故で大量の放射性物質が海に放出されました。東日本大震災からの復興は、地域漁業の復興にかかっているといっても過言ではありません。復興には、5年、10年という年月がかかるのは確実ですから、明確な中長期的ビジョンのもと、しっかりと取り組んでいかねばならない問題です。 生産性の低い日本の漁村には後継者が育たず、高齢化が進んでいます。10年後には、まともに働ける人がいなくなる漁村もあります。被災地の漁業の復興においては、先が無い状態に戻すのではなく、10年後