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ストークスの定理とは ストークスの定理はベクトルが定義されている空間内での 線積分を面積分に変換する便利な公式である。 考え方はガウスの定理に似ているが、 完全に納得するためにはガウスの定理より少々の根気が必要かもしれない。 しかし一度イメージが出来てしまえばとても理解しやすい公式である。 ストークスの定理は次のような式として表される。 これはベクトルの回転を表す量なので「rotation」を略して と書く。 教科書によっては と表記しているものもある。 この面倒な組み合わせがなぜベクトルの回転を表すのかという説明は最後にすることにしよう。 式の意味 上に書いたストークスの定理の左辺は線積分になっている。 線積分をするためにはコースを決めなくてはならない。 この定理の場合どんなコースを選んでもいいのだが、 ただ一つの条件として空間内をぐるっと一周した後で元の位置に戻ってきて輪を作るような
というものを定義した。 この のことを関数 の「勾配」または「グラーディエント」と呼ぶのであった。 また、ここで使っている という記号は単独では「ナブラ」と呼ぶのであった。 さて、このナブラだけをグラーディエントから切り離して、次のようなものであると定義してみよう。 ここに出てくる などは本当はこれだけでは意味がないのだが、 「この後ろに来るものに対して偏微分を行う」という意味の記号として受け入れることにしよう。 このように、他のものに対して計算の指示を与える記号を「演算子」と呼ぶ。 このようなものを導入することで数式の表現に幅が広がるのである。 普段あまり意識していないが「+」「-」「×」「÷」などの記号も広い意味での演算子である。 だから などを他の演算子と区別する必要があるときには「微分演算子」と呼ぶ。 ナブラもまた微分演算子であるが、区別する必要があれば「ベクトル微分演算子」とでも
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