ちずのつくりかた / map school 地図とはそもそもなんでしょうか? 1980年代までの地図とは、手作業で作られる精緻な文書のことでした。対して近年における地図は、多くの場合、コンピュータの力を借りて制作されています。現代の地図とは共有の場であり、目的地へのナビゲーションや状態の可視化、国境線の主張や論争など、様々な目的や利用方法が存在しています。ここでは、地図を制作する側の視点から、地図が地図として成り立つために必要な要素について深く考えてみましょう。 まず基本的なこととして、コンピュータによって制作される地図はデータを原材料としています。このデータとは、数多くのポイントであったり、面積をあらわすポリゴンの集合体であったり、あるいは色調や気温を画像のような形式であらわしたものであったりします。大切なのは、一概にデータと呼称する場合、そこには複数の意味合いが含まれている、ということ