東日本大震災の発生直後から、被災地で救難活動やインフラの復旧作業に尽力してきた地元の建設業者の取り組みを知ってもらおうと、宮城県建設業協会が記録誌の出版を続けている。がれき撤去や遺体の仮埋葬など、過酷な業務に従事した作業員の軌跡をカラー写真や談話、統計資料で振り返っている。 A4判の冊子は「3.11東日本大震災 宮城県建設業協会の闘い」。第1集(161ページ)は2012年12月、第2集(112ページ)はことし3月に発行した。協会に加盟する約250社が情報提供や編集に携わった。 第1集は震災発生直後から約2週間の状況を時系列にまとめた。地震や津波で寸断された道路網復旧のため、冷静に重機や作業員の配置を指揮する経営陣。燃料不足や通信障害の下でも現場で着々と業務をこなす作業員…。当時の切迫感を交えながらつづっている。 津波被災地では、がれきや土砂の撤去中、多くの作業員が犠牲者の遺体を発見し