日銀の新しい総裁に黒田東彦氏が就任しました。デフレ脱却に向けて2%の物価目標をできるだけ早く実現するためにどのような政策運営を行うのか、日銀はどう変わっていくのか、経済部で日銀を取材している鈴木啓太記者が解説します。 外部からきた日銀総裁 21日午後3時半すぎ。東京・日本橋にある日銀本店に到着した黒田新総裁は、記者団の呼びかけに笑顔で一礼しました。 日銀出身者以外の総裁は15年ぶり。「これまでとは政策運営が大きく変わるのではないか」と、戸惑いを感じる日銀マンも少なくないようです。 黒田総裁、岩田規久男副総裁、中曽宏副総裁は、3人そろって午後6時から記者会見に臨みました。 会場に集まった記者はおよそ150人。大胆な金融緩和を訴える新総裁のことばに耳を傾けました。 印象的だったのは黒田総裁のこの一言、「2%の物価目標を2年程度で目指す」。そして、「達成が容易だと言っているわけではなく、