2月9目に東京で開催されたG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)において、議長国の日本は大失敗を演じてしまった。メディアでは「何も成果がなかった」と報道されたが、そうしたレベルではなく、明らかに失敗であった。 今回のG7では、未曾有の世界同時不況に陥りかけている現在、世界経済の減速に対して、どのような対策を打ち出すのかが注目されていた。 確かに、共同声明では「世界経済が不確実な環境に直面しており、7カ国すべての成長が短期的に若干減速する」とし、世界的に景気後退のリスクがあるという認識を初めて示した。5年間続けてきた「世界経済の力強い成長」という表現を改めたのである。 そこまではいい。だが、景気後退のリスクがあるというならば、それに対する具体策を示す必要があるはずだ。だが、共同声明には「各国が個別にあるいは共同して適切な行動を取っていく」という抽象的な表現があるのみ。具体策がまった