欧州はこれまで、地球温暖化問題への取り組みで、常に世界の議論をリードしてきた。その背景には、欧州の人々が肌で感じている“危機感”があるのではないだろうか。例えば、イタリアの電力送電会社であるテルナは、2007年7月20日、3日連続で電力消費の最大値を更新したと発表した。イタリアでは、7月17日には全土にわたって気温が30℃を突破、ボローニャでは37℃となった。翌18日には、電力消費が過去最大だった2006年6月27日の記録(5562万kW)を抜き去り、5612万kWを記録。19日、20日と、さらに数字は伸び続けた。同国では、エアコンの普及によって2006年以降、電力ピークが冬から夏に移行している。こうしたなかで、2007年夏の記録的な猛暑により冷房需要が急増し、電力消費が増えたことが記録更新の主要因である、とテルナでは見ている。 一方、英国では、2007年の夏は大雨・洪水に見舞われた。イン