氏家斉一郎さん 日本テレビ会長で、元日本民間放送連盟会長として放送界で強い指導力を発揮した氏家斉一郎(うじいえ・せいいちろう)さんが28日、多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。84歳だった。葬儀は近親者で行い、後日、日本テレビがお別れの会を開く予定。 東大経済学部卒業後、51年に読売新聞社に入社。経済部長、広告局長などを経て、日本テレビ副社長に転じる。92年から社長。94年にはフジテレビから、ゴールデンタイムなど三つの時間帯で視聴率がトップとなる「三冠王」の座を奪取する。01年から会長を務め、05年に取締役会議長となるが、09年に会長に復帰した。 96年から03年まで、日本民間放送連盟会長を務めた。個人情報保護法などメディア規制三法に反対し、「表現の自由」を訴えた。放送界の自主自律を守ろうと、第三者による自己査定機関として「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の設立に尽力した。