会社や自分を倒産させかねない商品は、当然「購入しない」の一択になりますが、損害が発生してもギリギリ耐えられる商品なら、「買い」の選択肢も出てくる訳です。なんてステキな商品! と思えるかもしれません。 金融の世界では、この標準偏差のことを、ボラティリティ(volatility: 不安定さ、変わりやすさ)と言うようです(私たちエンジニアは、σ(シグマ)と言っています)。そして、このボラティリティの基準が、VaR(バリュー・アト・リスク)というリスクを測る数値です。 VaRとは、2.33σのことです ―― って言われても、なんのこっちゃと思われるかもしれませんが、簡単にいうと、株価や金融商品が、将来、この値より下落する(or高騰する)可能性が1%以下である、という可能性を算出する数値なのです。 例えば、ある株価の平均が6300円で、その標準偏差が430円だった場合(日立製作所の2021年1年分の