新型コロナウイルス感染症の爆発的な拡大は、地球上のあらゆる側面に影響を及ぼしている。何より重要なのは入院する人や死者を減らすことだが、途方もないレベルの経済・社会的インパクトは長期的に続くだろう。特に食料安全保障におよぼす影響は深刻だ。 コロナ危機は水産業界にも必然的に大きな影響を与えている。ロックダウンやレストランの営業停止によって、簡単に保存ができるツナの缶詰、冷凍の魚といった食料品の需要は高まった。同時に、新しい日常の中で求められる安全対策やソーシャル・ディスタンスをとることは業界のロジスティクスにも課題を突きつける。 この危機的状況の中で、水産物がどこで水揚げされどのような経路で店に並んでいるかを追跡できること、持続可能な漁法で獲られたものであるということは消費者にとって大事だ。持続可能な水産物にのみ認められる海のエコラベル「MSC認証」を付与するMSC(海洋管理協議会)のCPO(