デトロイトでは最近、多くの人が同じ室内ゲームに興じている──いや、実際には、フランクフルトでも東京でも、ソウルでもそうだ。誰もが「テスラ羨望」というゲームに夢中なのだ。 すでに約33万5,000台の注文を受け付け、その後も予約件数を増やしているテスラの新型EVセダン「モデル3」は予約金として、同社に少なくとも3億3,500万ドル(約363億円)をもたらした。実際の車は1年半先まで、ショールームに展示されることも、購入者の自宅のガレージに置かれることもないのだが──。 イーロン・マスクのスタートアップは、これまでどの自動車メーカーも、夢見た経験さえないことを成し遂げた。 デトロイトの住人たちは、マスクがスティーブ・ジョブズではなく、プレストン・タッカーのような末路をたどることを願っている。タッカーは1948年までにセダンを生産、販売したものの、ありもしない車を売ろうとしていると批判されたこと

