柳美里さんに全米図書賞 「JR上野駅公園口」英語版で 2020年11月19日11時10分 柳美里さん 【ニューヨーク時事】米国で最も権威のある文学賞の一つ、全米図書賞が18日夜(日本時間19日朝)発表され、翻訳文学部門に福島県南相馬市在住の作家、柳美里さん(52)の長編小説「JR上野駅公園口」の英語版が選ばれた。柳さんは同賞のウェブサイトで「この喜びを東日本大震災後の苦難の中にある南相馬市民と分かち合いたい」と英語で話した。 〔写真特集〕芥川・直木賞の受賞作家 「JR上野駅公園口」は2014年の刊行で、英訳版「Tokyo Ueno Station」(モーガン・ジャイルズ訳)は昨年出版された。1933年、天皇と同じ日に生まれた男が64年東京五輪の前年に福島から出稼ぎで上京。息子と妻に先立たれ、ホームレスとして最期を迎える生きざまを通し、被災地や日本社会の光と闇を描いている。 柳さんは68年、