半導体大手のルネサスエレクトロニクスと富士通、パナソニックの3社は、デジタル家電などに使われるシステムLSI(大規模集積回路)事業の統合交渉に入った。 官民投資ファンドの産業革新機構の出資も受け、半導体の設計開発会社と生産会社を設立する方向で調整する。3月末までの基本合意を目指す。 関係者によると、3社はまずシステムLSIの設計・開発部門を切り離して事業統合し、産業革新機構から数百億円の出資を受ける見通し。実現すればシステムLSI事業を行う日本の半導体メーカーは、統合新会社と東芝の2社に集約される。 システムLSI事業は、顧客企業の製品に合わせて設計するため多品種少量生産になりやすく、各社とも業績が悪化していた。事業統合で技術開発力を強化する狙いがある。