ここ数年、経済リーダーが集まる機会に中心となる話題がある。第4次産業革命だ。人工知能(AI)、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)、ロボット、シェアリング・エコノミー…こうした要素を重ね合わせ、いま世界では新しいライフスタイルを作り出すチャンスが生まれている。言うまでもなくそれは、新しい経済成長の機会でもある。日本でもこうしたことの重要性が強調され、一部成果も出ている。しかし、すさまじい世界の早さに比して、残念ながら日本では取り組みの遅れが顕著になってきた。 既存のインフラが不要になったシェアリング・エコノミーの分野で、世界ではライドシェアのウーバー、宿泊空間シェアのエア・ビー・アンド・ビーなどが注目されている。しかし日本では「白タク」「ヤミ民泊」と呼ばれ、関連業界の抵抗は強い。一部に国家戦略特区での成果は見られるものの、まだまだ入り口段階だ。しかしアメリカでも中国でも、シェアリン