「メルハバ!」。2020年夏季五輪の開催都市決定を2カ月後に控えた7月、長野市立西部中学校では、全校生徒約300人が日本とトルコの国旗の手旗を振りながら、イスタンブールから訪れた中学生の男女3人をトルコ語の「こんにちは」で出迎えた。3人は1週間の滞在中、授業に参加したり自国文化を発表したりして交流を深めた。 きっかけは1998年の長野冬季五輪の際に実施された「一校一国運動」だった。一つの学校が一つの参加国を選んで文化などを学び、応援した。 この運動は世界から高い評価を受け、2002年ソルトレーク冬季大会や08年北京大会でも引き継がれ、東京大会でも行われる予定だ。 長野大会で参加した小中学、養護学校78校のうち、今も十数校が交流を続けている。運動を提唱した長野国際親善クラブの小出博治会長(85)は「一過性に終わらせず、継続させることが大事」と訴える。 7年後の五輪開催を支えるのは、現