開会中の名古屋市の6月定例議会で、市議からの質問に対する答弁が、河村たかし市長と、市幹部とで食い違う場面が目立っている。河村市長は「自分は役人の延長ではない。違っているからこそ意味がある」と意に介さないが、市議側は「どちらの答弁を信じたら良いのか」と困惑を隠さない。 一般質問の2日目を終えた26日午後、議会の進行方法などについて話し合う議会運営委員会で市議から「当局と市長の答弁が違う」「『閣内不一致』が起きている。市長には発言の意味を自覚してやってほしい」と異例の指摘が相次いだ。 きっかけの一つは、委員会直前にあった東郷哲也市議(自民)の質問。公共施設の管理運営を民間にも開放する指定管理者制度を「市立図書館にも導入してはどうか」との質問に、佐合広利・市教育長は「指定管理者制度の導入は人材確保、育成の視点から課題があると指摘されている。他都市の状況を見ながら検討する」とほぼ「ゼロ回答」に