野田佳彦首相(衆院千葉4区)の地元・千葉県船橋市で十七日、脱原発と首相の辞任を求めるデモがあった。民主党代表選、自民党総裁選と二大政党が近く「選挙の顔」を選ぼうとしている。次の選挙で一票をどう投じれば、脱原発につながるのか。デモから生まれた民意の「受け皿」を模索する動きも始まっている。 (小川慎一、森本智之) 「原発止めろ」「野田は辞めろ」。午後四時すぎ、船橋駅周辺で叫び声が響いた。東京から千葉を結ぶJR中央・総武線沿線の複数の脱原発グループによるデモ。今回、主催者発表で千百人が集まった。 「次の選挙では自分たちの考えに近い人を本気で応援するつもり」。参加者の一人、東京都杉並区の会社員の男性(35)は話す。昨年四月、東京・高円寺で一万人以上が集まった脱原発デモ以来、毎週金曜日の官邸前デモなど五十回は足を運んでいるという。