戦時中、国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(熊本県合志市)の入所者に対し、陸軍が「虹波」(こうは)と名付けた薬剤を投与する人体実験を行い、9人が死亡したことを示す文書群を、同園が初めて開示した。同園での人体実験で死者が出ていたことは知られているが、1次資料の全容が明らかになったのは初めて。死者や重体患者が相次いでも軍嘱託の医学者たちが投与を続けたことが記されており、専門家は「当時の医学倫理に照らしても残酷な人体実験で、文書群を検証すべき」と話している。 京都新聞社と熊本日日新聞社が情報公開請求した。虹波は写真の増感材として開発された感光色素を合成した薬剤。防衛研究所戦史研究センター(東京都)所蔵の旧陸軍資料によると、虹波の研究目的は「戦闘に必要なる人体諸機能の増進」「極寒地作戦における耐寒機能向上」などとされている。実験は機密軍事研究の一環だった。 今回開示された恵楓園の虹波関係簿冊は25点
<戦争を支えるスペースXの衛星通信網「スターリンク」。しかし、提供者のイーロン・マスク頼みでは戦い続けられない> あれは10月3日のこと。アメリカの大富豪イーロン・マスクがとんでもない見当違いのツイートをした。ウクライナでの停戦提案なのだが、およそ役立たずで、ロシア側を喜ばせるだけのものだった。クリミア半島をロシアに割譲し、その他のロシア占領地域では住民投票をやれなど、途方もない話ばかりだった。 当然、ウクライナ人をはじめ、各方面から猛烈な非難の声が上がった。すると腹に据えかねたのか、マスクは10月14日のツイートで、もうウクライナに無料でスターリンクは使わせない、使いたければアメリカ政府が料金を払えと要求した。 ところが2日後には気が変わったらしく、「もうどうでもいい......ウクライナ政府には今後も無料で使わせる」と書き込んだ。 2月24日にロシアが軍事侵攻を始めて以来、マスクはウク
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