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ブックマーク / note.com/cccp1917 (11)

  • 第272号(2024年7月8日) ロシア軍の志願兵は本当は何万人なのか問題 プーチンを交渉のテーブルにつかせるには ほか|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】ロシア軍の志願兵は当は何万人なのか問題 プーチンを交渉のテーブルにつかせるには ほかロシア軍の滑空爆弾がロシア領内に落ちている件『ワシントン・ポスト』によると、ロシア軍が使用している滑空誘導爆弾がこれまでに少なくとも38回、ロシア領内に落下する事故が起きているという。 メルマガでも以前に紹介したように、ロシア軍は2022年の秋ごろからFAB-250無誘導爆弾にUMPKと呼ばれるキットを装着して使用し始めた。UMPKはロシアGPSであるGLONASS衛星航法システムの受信装置とこれに応じて作動する制御翼、そして射程を伸ばすための滑空翼から成る。2023年に入るとより大型のFAB-500爆弾にも取り付けられ、アウディーウカ攻防戦では大いに威力を発揮した。 Su-34戦闘爆撃機に搭載されたUMPK化FAB-500 要するに米軍が使用しているJDAMのロシア版というところで

    第272号(2024年7月8日) ロシア軍の志願兵は本当は何万人なのか問題 プーチンを交渉のテーブルにつかせるには ほか|ユーリィ・イズムィコ
  • 第238号(2023年10月2日) ウクライナのクリミア攻撃とロシアのレジリエンス|ユーリィ・イズムィコ

    ロシアの秋季徴兵 ウクライナ「併合」州でも実施 9月29日、ロシアのプーチン大統領は2023年度の秋季徴兵に関する大統領令に署名した。10月1日から12月31日までに合計13万人を徴兵するよう命じるものである。 この徴兵令を何かとセンセーショナルに扱う報道も見られるが、ロシアの徴兵制では徴兵を戦場に送ることを禁じており、教育隊と配属部隊で訓練を受けるだけということになっている。この点は徴兵の実施担当部署である参謀部組織・動員総局も明確にしており、徴兵対象者が「ロシア連邦の新たな地方」、すなわち昨年強制的に併合したドネツク、ルハンシク、ザポリージャ、ヘルソンの部隊に送られることはないとしている。つまり、徴兵と動員は全く違う制度なのでであって、明確に区別されねばならないということである。 したがって、今回徴兵される13万人も(現時点では)あくまでも将来の動員予備となるべく軍事訓練を受けるため

    第238号(2023年10月2日) ウクライナのクリミア攻撃とロシアのレジリエンス|ユーリィ・イズムィコ
  • ロシア非常事態省の中央司令センターで罵られた話|ユーリィ・イズムィコ

    もう10年以上前だが、僕はロシア非常事態省の中央司令センターで大声で罵られたことがある。 一緒に出張に行った日人のおっさんが傲慢な上にちょっと病気があって、どうも時々変になるのだが、それがいきなり非常事態省の中央司令センターで爆発したのだ。 巨大なモニターとコンソールが並ぶ、ロシアの防災機関の心臓部みたいな場所だ。 そこに視察に来た日人のおっさんがまだ20代の日人をいきなり大声で怒鳴り始めたから、非常事態省の職員たちも「え?何?」みたいな感じに当然なった。 僕自身もあまりのことにどうしていいか分からなかったし(何しろ20代だったから)、なんだこのやろうという気持ちと、父親くらいの歳の男にいきなり腹の底からの声で怒鳴られて怖いのと、しかし屈辱感みたいなものもあって、固まってしまった。 そのときになあ、司令センターの司令官がいつの間にか俺の横に来て、「君に面白いもの見せてやろう」といきな

    ロシア非常事態省の中央司令センターで罵られた話|ユーリィ・イズムィコ
  • ロシアはあとどれだけ戦えるのか? ロシア軍東部軍管区における予備保管装備の衛星画像分析|ユーリィ・イズムィコ

    小泉悠(@OKB1917) 背景 ウクライナ侵略が始まってから9ヶ月で、ロシア軍は戦車1465両、歩兵戦闘車1682両、装甲兵員輸送車259両、その他の装甲戦闘車両695両にも及ぶ膨大な装備品を喪失したと見られている(1)。開戦前の時点でロシア軍が保有していた装甲戦闘車両は戦車3417両、歩兵戦闘車4293両、装甲兵員輸送車7452両であり(2)、特に戦車の損害が極めて大きい。この結果、ロシア軍はウクライナにおける軍事作戦を継続するために予備保管されている旧式兵器を現役復帰させざるを得なくなっている。2022年10月に報じられたところによると、ロシアは旧式化したT-62M戦車など800両を急遽近代化改修して実戦投入する計画である(3)。 では、ロシアの予備兵器はこれまでにどの程度が現役復帰しているのだろうか。また、今後も膨大な損害に耐えて戦争を継続する能力はどの程度残されているのだろうか。

    ロシアはあとどれだけ戦えるのか? ロシア軍東部軍管区における予備保管装備の衛星画像分析|ユーリィ・イズムィコ
    emiladamas
    emiladamas 2022/11/15
    高価ではあっても市販されている衛生画像を用いた分析で生命を狙われたりはしないだろ
  • 第185号(2022年7月25日) ウクライナが与えられるもの、与えられないもの|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】対艦弾道ミサイル開発の噂と「義勇兵」ロシア軍が射程4000kmの「対艦弾道ミサイル」を開発中『TASS』2022年7月12日 国営TASS通信が軍と軍需産業に近い情報筋二人から得た情報によると、ロシア海軍は長距離対艦弾道ミサイル「ズメーヴィク」を開発している。空母を標的とする極超音速機動弾頭を備えており、運用は海軍の沿岸防衛部隊が担う。開発は機械製造科学生産合同(NPOマシノストロイェーニエ)が担当するという。 また、この記事によると、ズメーヴィクの性能は中国のDF-21及びDF-26に類似し、射程4000kmになるという。とすると、これだけの距離で空母機動部隊を探知してリアルタイムで飛行コースを修正できるようなC4ISR能力が今のロシアにあるのか、という疑問が浮かんでくるが、この辺りについては記事中に説明がない。 さらに言えば、ズメーヴィク用ブースターは容易に中距離弾道

    第185号(2022年7月25日) ウクライナが与えられるもの、与えられないもの|ユーリィ・イズムィコ
  • 第179号(2022年6月6日) ウクライナ侵攻作戦「現場監督」の失脚? ロシアの軍事力を考える ほか|ユーリィ・イズムィコ

    Clip of the Ukrainian UAV getting shot down by Russian air defenses. 2/ pic.twitter.com/jwyyF41UL1 — Rob Lee (@RALee85) June 4, 2022 *ウクライナ軍第45砲兵旅団のドローンが偵察中にロシアの地対空ミサイルで撃墜される瞬間を捉えたもの。 【今週のニュース】ウクライナ軍への多連装ロケット供与とロシア軍で新たな極超音速ミサイル部隊発足西側からウクライナへの軍事援助 西側諸国からウクライナへの軍事援助は依然、拡大傾向にある。 特に目立つのは火砲や多連装ロケットシステムといった火力アセットで、たとえばポーランドは既に3個砲兵中隊(18門)のクラブ155mm自走榴弾砲をウクライナ軍に供与するとともに、操作要員100人以上への訓練を開始した。ポーランドはさらに7億ドル分のク

    第179号(2022年6月6日) ウクライナ侵攻作戦「現場監督」の失脚? ロシアの軍事力を考える ほか|ユーリィ・イズムィコ
  • 第174号(2022年4月25日) ロシアは日本に侵攻するか ほか|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】新型重ICBMの飛行試験成功とロシアのAUKUS観新型重ICBMサルマート、初飛行試験に成功『TASS』2022年4月20日 4月20日、ロシア国防省は、開発中の新型重ICBM(大陸間弾道ミサイル)RS-28サルマート(SS-X-29)の飛行試験に成功したと発表した(リンク先に動画あり)。アルハンゲリスク州のプレセツク宇宙基地から発射され、弾頭(複数形)はカムチャッカ半島のクラ射爆場に落下したとされる。ロシア軍の標準的なICBM試験である。 第148号で紹介したように、サルマートは2018年から3回のポップアップ試験(サイロからの発射のみで軌道には乗らない)を行っただけで、飛行試験(LKI)は行われず、2021年中とされた最初のLKIも結局は延期されてきた。 その理由ははっきりしないものの、ロシアが配備しているICBM用核弾頭の約3分の1は旧式化したRS-20Vヴォイェヴ

    第174号(2022年4月25日) ロシアは日本に侵攻するか ほか|ユーリィ・イズムィコ
  • 第172号(2022年4月10日)「戦費でロシアが破産」論を考える|ユーリィ・イズムィコ

    今回はまず手前味噌で新著の紹介をさせていただきたいと思います。 ロシアという国について、一般の読者に分かりやすく説明するようなを、というお話をPHP研究所さんからいただいたのはたしか一昨年くらいのこと。ただ、新しくを書いている余裕はとてもないので、編集者の方に聞き書きをしてもらって「語り下ろし」にする、ということになりました。 それから昨年秋くらいまで掛けて数回聞き書きをしてもらい、書の完成に至りました…と言いたいところだったのですが、ここで番狂わせが二つありました。 第一に、のゲラが出来上がったところでロシア戦争を始めてしまい、果たしてこのの位置付けをどうしたらいいものか頭を抱えてしまったことです。政治や軍事について書いた部分は事実ベースで修正が必要になりましたし、そうではない、ロシアの社会やロシア人についての描き方もこのままではダメだろう、という想いがありました。 第二の

    第172号(2022年4月10日)「戦費でロシアが破産」論を考える|ユーリィ・イズムィコ
  • ゲラシモフ参謀総長演説「軍の使用に関する形態及び手段の発展傾向とその改善に関する軍事科学の課題」(2013年1月)|ユーリィ・イズムィコ

    ワレリー・ゲラシモフ「予測における科学の価値」『軍需産業クーリエ』No.8 (476)2013年2月27日 1月末、軍事科学アカデミー総会が実施され、政府の代表者とロシア連邦軍の指導部が出席した。ロシア連邦軍参謀総長が「軍の使用に関する形態及び手段の発展傾向とその改善に関する軍事科学の課題」と題して行った報告の主要部分を紹介したい。 (以下、ゲラシモフ将軍の発言) 21世紀においては、戦争状態と平和の間の相違が取り払われる傾向があります。戦争はもはや宣言されることなく始まり、我々に馴染みのある形式によらず進行します。 北アフリカや中東におけるいわゆるカラー革命に関するものを含めて、近年の軍事紛争の傾向から言えるのは、全く平穏な国家がほんの数ヶ月とか、ことによると数日の間に過酷な武力紛争のアリーナに変わり、外国の激しい干渉が行われ、混沌のどん底、人道的な悲劇、そして内戦に陥るということです。

    ゲラシモフ参謀総長演説「軍の使用に関する形態及び手段の発展傾向とその改善に関する軍事科学の課題」(2013年1月)|ユーリィ・イズムィコ
  • 第94号(2020年8月3日) 夏休み企画 この夏読みたい5冊|ユーリィ・イズムィコ

    存在感を増す「軍事大国ロシア」を軍事アナリスト小泉悠とともに読み解くメールマガジンをお届けします。 定期購読はこちらからどうぞ。 【夏休み企画】この夏読みたい5冊 8月に入って最初のメルマガをお届けします。 7月中はずっと梅雨の続きのような天気だった関東地方ですが、今月になってからようやく「夏」が気を出してきたようで、にわかに夏休み感が出てきました。娘の夏休みも始まったので(今年はコロナのせいで2週間に短縮みたいですが)カルピスの原液を1買って勝手に「夏」を始めてみました。 というわけで今回は夏休み企画です。 読者の方からpeingの方に夏休み読書企画を、という声をいただいたので、今回はこれをやってみましょう。 夏休みといえば読書感想文。この夏、読者の皆様の理解を深めるのに役立ちそうなおすすめの5冊をご紹介したいと思います。 <ロシアと旧ソ連> ・真野森作『ルポ プーチンの戦争』 筑摩

    第94号(2020年8月3日) 夏休み企画 この夏読みたい5冊|ユーリィ・イズムィコ
  • 幽霊になった話|ユーリィ・イズムィコ

    凍結ですよ。 いきなりTwitter凍結。 下北沢の水煙草屋で原稿書いてて、ふとTwitter開いたら凍結されてました。以前も一度なにかの投稿が引っかかってブロックされたもののすぐに解除できたので楽観していたんですが、凍結というのはもっとずっと厳しい措置のようで、どうしたらいいのかよくわかりません。一応、申し立てのメールは送っておいたけども。 しかし凍結されてもアカウントは残ってて、投稿はできないけど閲覧はできるんですね。これが幽霊みたいでなかなか面白いです。 Twitter上で「イズムィコさん凍結www」とか「帰ってこい」とか言ってるのは読めるんですよ。で、当のイズムィコさん人はそれ見て「ボクハココニイルヨ…」(AA略)って思ってるんだけどそれを伝えることはできなくて、生者たちを眺めている。 身体(現実社会に働きかける手段)は失ったけど意識(社会を感知して考える能力)だけ残ってる幽霊っ

    幽霊になった話|ユーリィ・イズムィコ
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