現代中国の理解には、中国人民がインターネット空間で繰り広げている議論を観察することは必要不可欠だ。言論統制がなされている中国において、当然、ネット空間も統制の対象なのだが、いまや中国では5億人超のネットユーザーがおり、中国政府が統制しきれない様々な情報や人民の感情が、ネット空間には溢れている。 昨年来、日中関係は冷え込んでいるが、両国は大切なパートナーだ。両国関係は、お互いの国益に大きな影響を及ぼす。日本にとって、中国のネット空間での議論は注目すべきだし、非常に重要だと言えるだろう。そこで『Twitter社会論』『ウェブで政治を動かす!』などの著書があるジャーナリスト/メディア・アクティビストの津田大介氏と、『われ日本海の橋とならん』などの著書を持ち、米ハーバード大学ケネディスクールフェロー、国際コラムニストとして活躍する加藤嘉一氏に、「ウェブで日中政治は動くのか」をテーマに語り合ってもら