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ブックマーク / tarao.hatenablog.com (15)

  • 部分型における変性と極性 - なぜScalaの変性は+や-で指定するのか - 貳佰伍拾陸夜日記

    この記事はScala Advent Calendar 2022の19日目です. Scalaではジェネリック型の変性(variance)は+や-で指定しますが, 他の言語(たとえば, C#, Kotlin)ではoutやinだったりします. この記事では変性の意味を整理して, なぜScalaでは+/-の記号を使うのか説明します. 追記ただし, ここで説明している内容は基的にC#やKotlinでも成立する(はずな)ので「なぜこれらの言語では+/-の記号を使わないのか」を説明するものではありません. 個人的には+/-の方がわかりやすいと思うし, out/inの記法は扱っている概念が簡単であるかのような誤解を生む(悪く言えば騙す)のでどちらかと言うと嫌いです. 発端 こういう話題がありました. Scala は共変が + で、反変が - なので理論重視? なのに対して、Kotlin と TypeSc

    部分型における変性と極性 - なぜScalaの変性は+や-で指定するのか - 貳佰伍拾陸夜日記
  • コンパイル時計算でラムダ計算の構文解析器・評価器・型推論器を実現 (Scala 3編) - 貳佰伍拾陸夜日記

    またか. またなのか. 何回目だ. ということで, ラムダ計算のインタプリタの実装としては4回目くらい*1, コンパイル時計算でやるものとしても3回目くらいになってしまうけど, ラムダ計算の処理系をまた書いてしまった. 今回の目的は, Scala 3にはmatch typesという機能があり, これだけでチューリング完全なのではないか, というのを検証するため. また, 文字列リテラル型を操作する型レベル関数が3.1.2-RC1にきていて, これを使えば構文解析器だって書ける. 経緯 過去の事例 関数と返り値 パターンマッチと再帰呼出し Scala 3の型レベル言語 match types リテラル型操作 ラムダ計算の実装 評価 印字 構文解析 型推論 (型検査) おわりに 経緯 もともとは, id:xuweiさんが文字列リテラル型でコンパイル時に動作する構文解析器を実装していたのが始まり

    コンパイル時計算でラムダ計算の構文解析器・評価器・型推論器を実現 (Scala 3編) - 貳佰伍拾陸夜日記
    emonkak
    emonkak 2022/03/10
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  • 再帰的な構造のデータの同値性判定はどうしたらいいか - 貳佰伍拾陸夜日記

    数日前にTwitterで, JavaScriptのオブジェクトに対する===の挙動が初心者には難しいみたいな話を見かけた. 発端や周辺の議論をちゃんと追いかけてないからとくに出典は貼らない. たぶん元々の話は「へぇ, こういう挙動なんだ, 簡単ではないね」くらいの話だったのかもしれない. 自分のタイムラインの観測範囲では「そうだそうだ, (参照の同一性ではなく)同値性にしとけばいいのに」と思っている人もそれなりにいそうに見えた. 個人的にも同値性が簡単に確認できるとよい気はするものの, 「なんでそうしないんだ, オブジェクトの中身を確認していくだけだろ!」みたいな簡単な話ではないことも知っているため, 以下のようなツイートをしたのだった. JavaScriptのオブジェクトの同値性、再帰的な構造とか作るとぜんぜん自明じゃないんだよなぁ。リンクの構造は違うけどプロパティを辿ったときのパスはど

    再帰的な構造のデータの同値性判定はどうしたらいいか - 貳佰伍拾陸夜日記
  • Emacs+MetalsでScalaのデバッガを使う - 貳佰伍拾陸夜日記

    こういう話がありました。 Feature Request : Support for scala in dap-mode · Issue #196 · emacs-lsp/dap-mode を見てもdap-modeの使い方がよく分からなかったし別に時間をかける所じゃないなと思ったので、デバッグする時だけはIntelliJを使うことにしようとしたのですが、私の環境だとUIが崩壊してデバッグ設定以前の問題になってしまいます。 実はMetalsの(というかlsp-mode+dap-modeの)デバッガはいま普通に機能するけど、確かに使い方(使える状態にするコツ)がちょっとむずかしい感じがしますね。実際にはやることはあんまりないんだけど、いざやろうとすると時間をうと思うので、時間をわれてやった側の人間としてやり方を書き記しておこうと思います。当は最近のEmacsのモダンな環境ぜんぶ紹介するみ

    Emacs+MetalsでScalaのデバッガを使う - 貳佰伍拾陸夜日記
  • 契約による設計と名前による型づけ, およびオブジェクトの不変性 - 貳佰伍拾陸夜日記

    契約による設計と名前による型づけ 最近, 社内で契約による設計の話が雑談として何度か出ていて, id:hakobe932さんが社内勉強会で紹介していたり, id:shiba_yu36さんがWEB+DB PRESSでSmart::Argsで制約をチェックする記事を書いていたり, 活発な議論になっている. インスタンスのファクトリメソッドとオプショナルな型を組み合わせると事前・事後条件を満たすことが保証できて, id:hakobe932さんの資料で言うところの「要求型」と「保護型」の区別も明確になってよいという話を書こうかとおもっていた. (これはそのうち別で書く.) とはいえ, こんな話はもう言っている人がいるだろうと思ってちょっと調べていて, どういう語句で調べたらいいか考えていた. インスタンスの型からそれを生成したファクトリメソッドが特定できて, それによって事前・事後条件が保証される

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  • 正規表現の名前つきキャプチャを便利にする - 貳佰伍拾陸夜日記

    Java 7から正規表現で名前つきキャプチャが使えて, Scalascala.util.matching.Regex.Matchでもそれに相当する機能がある(インタフェースや実装はJava標準のものとは別)けれど, ちょっと不便なところをどうにかしているうちに, インデックスによるキャプチャグループの上に独自に名前つきキャプチャグループを実装するような形になった. 使い方はREADMEを見てもらうとして, なぜこんなものがほしくなったのかという話を書いておく. 標準の名前つきキャプチャのよくないところ キャプチャグループの実体と名前の乖離 名前つきキャプチャは正規表現中で(?<name>pattern)のように書くことで, patternにマッチした部分をあとからnameで参照できる. たとえば, Webサーバのルーティング処理で, パス中に名前つきでパターンを書いておけば非常に便利そう

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  • bullet-scala: N+1クエリ問題を回避する - 貳佰伍拾陸夜日記

    Scala関西 Summit 2015での発表で触れていたN+1クエリ問題をなんとかするためのライブラリを公開した. 発表は以下のもので, ここでは「関係モナド」という名前で紹介していたけれど, これは口頭でも説明したように便宜上てきとーにつけた名前であって, とくにそういう名前のよく知られたモナドがあるというわけでもなければ, そもそもモナドであるかどうかはあまり質的ではない. この発表のあとに, Rails (Active Record)でのbulletのようにN+1問題の検出をScalaでやる方法はないだろうか, と言っている人がいたので, そういうものを探していて辿りつけるとよかろうということで, bullet-scalaという名前にした. もちろんN+1問題の検出のためのライブラリというわけではないし, 動的に検出するのではなく原理的に問題が発生しないようにするものなので, 思

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  • Scalaで型レベルのラムダ計算 - 貳佰伍拾陸夜日記

    新しい言語をさわったらとりあえずラムダ計算のインタプリタを実装するよね! Scalaでふつうにラムダ計算のインタプリタを実装するのはあまりに簡単*1なので, 型レベルでやってみた. まじめな話をしておくと, C++のテンプレートがチューリング完全なのは有名な話だけど, Scalaではどうなのか気になった. 以前C++のテンプレートでラムダ計算のインタプリタを実装したのと同様のことができるか思考実験してみると, だいたいできそうに思えたのでやってみた. できたもの 例 import lambda._ case class Equals[A >: B <: B, B]() // 型レベルの同値性チェック用 type S = x ->: y ->: z ->: ( x @@ z @@ (y @@ z) ) type K = x ->: y ->: x type result = ( S @@ K

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  • Scalaで生SQL - SlickのSQL補間子にリストを渡す 他 - 貳佰伍拾陸夜日記

    ScalaSQLを書くのにSlickで便利にやる話. Slickでは生SQLを補間子(sql"...")で書けるけれど, リストが渡せなくてWHERE column IN ($list)できなかったり, 他にもいくつか不便なところがあったのでなんとかした. 最近になってScalaを書き始めたのでScala力を上げるための練習も兼ねている. なぜ生SQLか 社内では既にMackerelでSlickを使っていて, liftedな書き方をしているけれど, これはぱっと思いつくだけでも以下のような実運用上の課題があった. そもそもどの部分がクエリを表しているのかぱっと見わかりづらい 意図せず複雑なクエリになることがある 非Scalaエンジニアが読めない とくに最後のは, たとえばインフラ系のエンジニアが(クエリログを精査した結果などから)やばいクエリの出所を探そうと思ったときに全く手がつけられな

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  • Caskはもう古い、これからはEl-Get - いまどきのEmacsパッケージ管理 - 貳佰伍拾陸夜日記

    秘伝のタレとなったEmacsの設定をgitで管理するなどして, 複数の環境で同じ設定を使うようにするのはかなり一般的になってきました. ただ, 使っている非標準パッケージも含めてきちんと管理しようと思うとけっこう大変です. とくに, 以下のような点はぜひとも実現したいところですが, (これまでは)なかなか難しい部分もありました. 使っているパッケージのインストールを自動化したい いろいろな配布元(GitHub, Emacs Wiki, 個人Webサイト, etc.)からインストールしたい きちんと動くことがわかっているパッケージバージョンに固定したい 新しいパッケージを簡単に試したい パッケージと設定の対応をわかりやすくしたい この目的のために, 最近はCaskを使うのが流行っているようですが, 上に挙げたポイントをすべて解決しているわけではありません. 筆者のまわりでも, Caskを使っ

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  • Maybeに限らずJavaで直和型を実現できるか - 貳佰伍拾陸夜日記

    JavaでMaybeを説明した以下の記事について, id:tozimaさんと某所*1でやりとりしていたら, 有益な話が出てきたのではないか, ということになったので, 紹介. 基的にやりとりをそのまま*2抜粋したものに, 適宜補足を加えていきます. 発端 2012-06-29 04:29id:tozima こんな記事があった。 Java の語彙で Maybe を説明してみる - ぐるぐる~ 直和型のエンコーディングである、 でMaybeモナドを説明している、まっとうな記事です。気になったのは、上のエンコーディングを Java の上でやって、なにか変なことが起きないのかということ。例えば記事中では、 *3 みたいなことが、Javaでは禁止できない、ってことについて触れています。この他には変なことはおきないんでしょうか? 僕には全然Java的な言語への直感がないので教えてください!!! 「.

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  • 【はてなスタッフ非公式ブログバトン】 Haxeの善し悪し - 貳佰伍拾陸夜日記

    id:hatz48さんからバトンがまわってきました. 前々から個人的に興味があったので, 社内で言語の話題が出る度に「Haxe, Haxe」と言っていたら, 「Haxeと言えばtaraoさん」みたいになってて, なぜかHaxeについて書く羽目になってしまった. Haxeなんて1ミリも書いたことないのに! この記事は http://try.haxe.org/ でちょっと遊んだ程度のにわか知識で書かれております. もともとはよさげなAltJSを紹介していくみたいな文脈のようだけど, 個人的には特殊用途以外では素のJavaScript書いてりゃいいんじゃね, と思うので, 文脈無視で単純に言語/処理系の善し悪しについて書くよ! Haxeってなに http://haxe.org/ によれば「マルチプラットフォーム オープンソース プログラミング言語」らしい. AltJSなんてケチくさいこと言ってな

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    emonkak
    emonkak 2013/12/14
  • Evil: EmacsをVimのごとく使う - 導入編 - 貳佰伍拾陸夜日記

    You underestimate the power of the dark side. Star Wars: Episode VI - Return of the Jedi EmacsはLispで自由自在に拡張でき, エディタの枠におさまらず, コンピュータ上でのあらゆる創造的活動のための環境として発達してきました. しかし, 少なくともファイルを閲覧し編集するという操作に関しては, vi/Vimが非常に優れたインタフェースであることもまた事実です. 両者はそれぞれが根強いファンを抱え, 長らく宗教戦争を繰り返してきました. この対立が止揚された結果として生まれたのがEvilです. Emacsのなんでもありな環境の上でVimをエミュレートすることで, EmacsでありながらVimの操作性を実現したのです. 稿では, Evilとは何かということに始まり, 具体的な導入方法について解説し

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  • LaTeXでオブジェクト指向プログラミング - 貳佰伍拾陸夜日記

    LaTeXのコマンドは複数の単語のものも一続きにしないと一つのシンボルと見なしてもらえないのが不便だったので, 名前空間が使えるというか, 記号で区切った後にサブコマンドを続ける書き方をサポートするものを作っていた. そうしたらいつの間にかオブジェクト指向プログラミングフレームワークが出来上がっていた. 例 ※これはLaTeXのコードです. \usepackage{object} \def\myclass#1{ % クラス定義(というかコンストラクタ) \def#1{} \object::field#1{foo} \object::method#1put(arg) { \par [\this.foo] and [\arg] } \object::method#1plus(lhs, rhs) { \par (\this.foo) $\lhs+\rhs$ } } \myclass\obj \m

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    emonkak 2012/06/23
  • C++のテンプレートでラムダ計算と型推論 - 貳佰伍拾陸夜日記

    C++のテンプレートを, コンパイル時に走るプログラムを記述するための言語だと思うと, この言語はチューリング完全なので, 当然ラムダ計算のインタプリタを実装できるし, そのラムダ計算の項の型を推論することもできる. できるからと言って馬鹿みたいにやってしまったという話. ソースコードは末尾. テンプレートメタプログラミング テンプレートをプログラミング言語だと思うと, 構文はともかく, 副作用がなく関数(っぽいもの)を淡々と定義してパターンマッチして再帰呼出しして, という感じでとても関数型っぽい. 関数と返り値 テンプレートメタプログラミングではテンプレートクラスを関数だと思って使う. そして返り値はtypedefして返す. たとえば任意の型S, Tを受け取って前者を返す関数firstは template<typename S, typename T> struct first { t

    C++のテンプレートでラムダ計算と型推論 - 貳佰伍拾陸夜日記
    emonkak
    emonkak 2011/11/02
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