結果、このところロシア国内の複数の都市で、兵員募集の横断幕などが多く見られるようになっている。同紙によるとモスクワ近郊の都市では、現地の平均月給の4倍をうたう募集が確認されており、その提示金額は17万ルーブル(約35万円)にも達する。高額での勧誘に、前線での深刻な欠員が透けてみえるかのようだ。 しかし、高額募集をもってしても兵力の補充は追いついていない。モスクワ・タイムズ紙は軍事アナリストの見解として、ロシア軍が「その場しのぎで編成した軍」で急場をしのいでいるとの分析を報じた。苦境のロシア軍は各部隊で生き残った残党を寄せ集め、応急的な部隊を編成して前線を維持している模様だ。 一般に、侵攻する側の軍が敵陣を落とすには、防御側の3倍の兵力が必要だとされる。しかしイギリス当局の分析によると、ロシア軍は優勢を確保するどころか、2月の侵攻開始以来投入した兵力の3分の1をすでに失った。兵力比3対1には