大方の予想通り、小沢一郎・民主党代表の公設第1秘書が起訴された。真相はいずれ裁判で明らかになるのだから、細かい事実関係を今詮索(せんさく)しても仕方がない。だが、この事件との関連で時々聞こえてくる「今回の捜査は米国CIAの陰謀だった」とか、「ユダヤにやられた」等といった流言飛語だけは、どうしても看過できない。 グーグルで「CIA、陰謀、西松、小沢一郎」を検索すると、何と8000件以上ものヒットがある。そのほとんどは私設ブログ上の他愛のない知的戯言(ざれごと)であり、いちいち目くじらを立てる話ではないかもしれない。 しかし、国際情勢を理解する上で正しい情報が不可欠である以上、こうしたデマのどこが間違っているかを正確に伝える必要があると思うのだ。 それではCIAという情報機関は一体どんな組織なのか。 本部はワシントンDCの川向こうラングレー地区。巨大な建物はスパイ組織というより大学のキャンパス