【パリ=竹内康雄】スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2014年のノーベル物理学賞を名城大学の赤崎勇教授、名古屋大学の天野浩教授、米カリフォルニア大学の中村修二教授に贈ると発表した。授賞理由は「青色発光ダイオード(LED)の発明」。授賞式は12月10日にスウェーデンのストックホルムで開
スウェーデン王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル物理学賞を、赤崎勇・名城大教授(85)と天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の日本の3人に贈ると発表した。赤崎さんと天野さんは青色の発光ダイオード(LED)を初めて作り、中村さんが実用化につなげた。これにより光の三原色がそろう道筋がつき、LEDの爆発的な普及につながった。 授賞理由は「明るく省エネルギーな白色光を可能にした効率的な青色発光ダイオードの発明」。研究成果を受けて、白熱電球や蛍光灯に代わるLED照明が実用化。室内照明や携帯電話、交差点の信号機のほか、省電力・長寿命の大型フルカラー・ディスプレーなどに使われている。 LEDは電気エネルギーを光に変える半導体素子だ。フィラメントを電気で熱したときに出る光を使った白熱電球と違い、電気を直接光に変えるので効率が良く、熱による材料劣化も少な
1993年。世界中の企業と研究者チームが血道を上げて開発を競っていた青色発光ダイオード(LED)を、徳島のローカル企業のサラリーマンだった中村修二氏がたった一人で開発したとき、世界中が騒然となった。この発明で中村氏は社会的に大きな評価を受け、会社員としての将来も約束される。しかしそんな折、カリフォルニア大学から教授職のオファーを受けた中村氏は、好きな研究に自由に打ち込める環境を求めて、故郷への断ちがたい愛着を胸にしまい、渡米を決断。徳島のサラリーマンが46歳にしてカリフォルニア大学教授へ。 どれほど高い英語のハードルが中村氏を待ち受けていたのか? 2014年10月、ノーベル物理学賞を受賞し、世界の学術研究界から改めてその偉大な功績を称えられた中村氏の研究半生を、英語との関わり合いという切り口からたどる。 ―愛媛の高校を卒業した中村氏は、徳島大学・大学院に進学後、徳島の地元企業・日亜化学工
生物系特定産業技術研究支援センター(生研センター)が管理法人をつとめる、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)課題「次世代農林水産業創造技術」における、包括提案の研究代表者および技術提案の研究代表者が確定しました。 SIPは、府省・分野の枠を超えた横断型のプログラムであり、総合科学技術・イノベーション会議が対象となる課題を特定し、予算を重点配分します。課題ごとにPD(プログラムディレクター)を選定し、基礎研究から出口(実用化・事業化)までを見据え、規制・制度改革や特区制度の活用なども視野に入れて推進していくものです。 本課題では、PD(西尾健 法政大学生命科学部教授)のもと、従来技術では成し得なかった、【1】 農業のスマート化、【2】 画期的な商品の提供、【3】 新たな機能・価値の創造の3つの技術革新を実現します。 これらの新技術や成果を、政策と一体的に現場や市場に展開することにより
日本の国際政治学の開拓者で、現実を見据えた平和主義の可能性を追求した東京大名誉教授の坂本義和(さかもと・よしかず)さんが2日、東京都内の病院で死去した。87歳だった。葬儀は近親者で営まれた。 1927年生まれ。東大法学部卒。米国留学後の59年、雑誌「世界」掲載の論文「中立日本の防衛構想」で、中立的な諸国の部隊による国連警察軍の日本駐留を提唱した。64年、東大教授。66年、中国との国交などを主張した「日本外交への提言」で第1回吉野作造賞を受賞するなど、学問的成果をしばしば提言の形で世に問い、戦後平和思想の定着に貢献した。79~83年、欧州以外で初の国際平和研究学会事務局長を務めるなど、幅広く活動した。 平和主義を重視しつつ、護憲派の課題も指摘した。日米安保も憲法理念も同時に実現しようとする姿勢は「憲法をめぐる二重基準」だと批判。矛盾をあいまいに済ます思考停止はやめて、両者のギャップを埋めるべ
今年は神経科学! しかも、齧歯類を用いた空間認知記憶のメカニズムについてということで、子年生まれとしては二重に嬉しいです。さらに3名の受賞者のお一人が女性だったことも個人的にはとても嬉しい。(画像はノーベル財団のHPより拝借) 賞金の半分が授与されるJohn O'Keefe博士@UCLの研究は1970年代にさかのぼります。海馬という記憶に重要な脳の構造に、「場所細胞 place cells」という細胞が存在していて、ラットが二次元空間のある場所を通過したときに「発火する」ことを見出したという有名なお話です。 O'Keefe, J., and Dostrovsky, J. (1971). The hippocampus as a spatial map. Preliminary evidence from unit activity in the freely‐moving rat. Bra
今年もノーベル賞の季節がやってまいりました! 早速、生理学・医学賞の受賞者も発表されました。 受賞者はこちら! ジョン・オキーフ先生(アメリカ)、マイブリット・モーザー先生(ノルウェー)、エドバルド・モーザー先生(ノルウェー)(なんとご夫妻!)のお三方です。 過去にご夫婦でノーベル賞を受賞された研究者としては、「キュリー夫人」で有名なマリ・キュリー、ピエール・キュリー夫妻(フランス、1903年物理学賞)の例がありますが、モーザー夫妻で5組目です。生理学・医学賞としては2組目です。※ ※(10/7 11:50追記) 10/6にキュリー夫妻以来と書きましたが、誤りでした。誤った情報をお伝えしてしまい、大変失礼致しました。ちなみに、マリ・キュリー、ピエール・キュリー夫妻の娘イレーヌ・ジョリオ=キュリーも夫妻で1935年にノーベル化学賞を受賞しています。 受賞テーマは「位置情報を司る脳の神経細胞の
私たちが行動しようと思ったら,自分がどこにいるかを把握している必要がある。その情報を,脳はどのように得ているのだろう? 脳活動というのはつまるところ,脳神経細胞の集団的な発火だ。その信号から「空間内での自分の位置」という情報を得るのに,脳はどんな仕組みを備えているのか。 今年のノーベル生理学・医学賞は,そうした動物の空間把握のメカニズム研究の先駆けとなった英ロンドン大学ユニバーシティーカレッジのオキーフ(John M. O’Keefe)博士と,近年,この研究を一気に発展させて注目を集めたノルウェー科学技術大学のモーザー博士夫妻(May-Britt Moser,Edvard I. Moser)に授与されることが決まった。 オキーフ博士は1971年,ラットが部屋の中を歩き回っているとき,「右の隅」「左寄りの中央」など,ある特定の場所に来た時に発火する細胞を,海馬の中から発見した(右図)。ラット
御嶽山の噴火で、国内に110の活火山がある「火山大国」日本の危険性が改めて浮き彫りになった。防災体制の見直しが急務だが、就職先の少なさなどから火山研究を志す学生は減少し、今や研究者は40人程度しかおらず「火山防災体制の危機」と懸念されている。国は近く専門家会議を立ち上げ、若手の人材育成を急ぐ方針だ。「40人学級」。火山研究者不足の現状について、大学関係者の間では自嘲気味にこういわれている。内閣
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