自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金問題が争点の一つになっている衆院選で、全国から熱視線が注がれるのが和歌山2区だ。派閥の裏金問題の責任を取る形で今年3月に引退を決めた二階俊博元幹事長(85)の後継として、秘書だった三男・伸康氏(46)が出馬。一方、裏金問題を受けて離党した世耕弘成前参院幹事長(61)は鞍(くら)替えして対抗し、保守分裂の激戦区と化した。ともに「厳しい選挙」と謙遜するが、高い知名度を武器に変えて短期決戦を戦い抜く。 世耕氏は15日、約200人が集まった海南市の第一声でまず裏金問題について謝罪した。党の後ろ盾をなくして初めて挑む選挙戦。「無所属、裸一貫の私には、有権者の皆さんが仲間としてついている。謙虚に声を聞かせていただく選挙です」と頭を下げた。 地元・和歌山にどっしりと腰を据えて戦うのは、1998年の参院選初当選以来、初めてといっていい。強みは経産相や官房副長官などを