三月十四日、ホワイトデーの朝。 「よし、開けるぞ……」 「どうどう? 大丈夫そう?」 恐る恐る開いたオーブン。 その中には綺麗に焼けたクッキーが整然と並んでいた。 よ、良かった……ついに、ついに成功した……! 「長い戦いだった……」 「見た目は良いけど、味はわからないよ?」 苦労の末、ついにまともに焼き上がったクッキー。 その一枚を手にとった瑞姫がぱくっと口に入れて、 「うん、合格だよ」 「よっしゃー!」 妹の合格点も出てくれた。 これならお返しに使っても問題ない、はず。 「かなり時間がかかったけど、なんとかホワイトデーに間に合ったな」 「ギリギリまで成功しないなんて思わなかったよ」 「当日の朝までかかったからな……」 ほんと、お菓子作るのって難しすぎ。 まさか失敗したら、マジで食べるのに苦労する物が出来上がるとは。 「普通に料理する感覚で大雑把に作ったのが失敗だった……」 「うん。ちゃん
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