岸田文雄首相は21日のバイデン米大統領とのオンライン協議で、個人的な信頼関係の構築に手応えを得た。2021年10月の電話協議で申し合わせた通り「ジョー」「フミオ」とファーストネームで呼び合った。互いの経済社会政策にも共感し合った。首相は協議で、格差や気候変動の問題を乗り越える自身の経済政策「新しい資本主義」を紹介した。バイデン氏は「私の選挙公約ではないかと思った」と冗談交じりに賛同した。首相
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2%の物価安定目標を定めた政府と日本銀行の共同声明から9年が経過する。この春には黒田総裁のもとでスタートした異次元緩和(量的・質的金融緩和)が丸9年を迎えることになる。 当初は教科書通りのシンプルな枠組みであった量的・質的緩和にはさまざまな付属物がついて、異次元緩和は今では建て増しを重ねた温泉旅館のようになってしまったが、これを機にこの9年間の経過を振り返ることには一定の意義があるだろう。 折しも、今年の「共通テスト」(大学入試センター試験の後継の試験)では金融政策の枠組みについての興味深い出題がみられた。以下ではこの出題を参照しつつ、黒田日銀のこれまでの歩みについて考えてみることとしたい。 1.教科書の中の金融政策 今年の共通テストでは金融政策に関して興味深い出題がみられ、ネット上で話題となった。「政治・経済」の出題において、信用創造のメカニズムに関し、従来の出題の傾向とは異なる理解を求
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