2012年1月1日、河南省安陽市の駅広場では元旦にもかかわらず数千人が集まり、デモを行った。警官隊に向かって、「発砲してみろ」と口をそろえて叫んだという。 デモの原因は闇金融の相次ぐ倒産、夜逃げ事件だ。昨年秋時点で安陽市政府は40社もの闇金業者リストを発表していた。彼らが一般市民から集めていた資金は400億元(約4800億円)超とも伝えられている。また、金額だけではなく、出資した一般市民の数も驚くべき数に上る。なんと現地市民の20%、5人に1人が出資していたとも推定されている。 ■群衆事件の4類型 最近、中国では群衆事件(ストライキ、デモ、暴動などを総称した中国特有の用語)が続発しているが、その要因は一つではない。烏坎事件に代表される基層政府幹部の汚職や横領、官による土地の「略奪」をきっかけとしたもの。大連PX事件に代表される環境汚染を原因としたもの、南京LG工場など賃上げや未払い給与を求