私たちは、7月28日に、東京拘置所の篠澤一男さん、尾形英紀さんの二人の死刑確定者に対して死刑が執行されたことについて強く抗議します。そして、日本政府に対し、死刑の執行をただちに停止するよう要請いたします。 千葉法相は執行直後の記者会見において、死刑の在り方を検討するための勉強会を立ち上げるとともに、東京拘置所の刑場をメディアに公開すると発表しました。しかし、死刑に関する情報公開や議論の場を作るために、人の命を引きかえにすることは許されないことです。 近年、次々と冤罪事件が明らかになっています。無実を叫びながら死刑を執行された福岡事件や菊池事件、飯塚事件、さらに冤罪を主張しながら獄中死させられた帝銀事件や三崎事件など、死後再審の請求がいくつも申し立てられています。さらに、深刻な精神障がいを持った死刑囚の処刑など、国際的な人権基準に違反した処刑の危険性についても、繰り返し懸念が示されています。