ガゴンプシュー! 医療カプセルが開くと、中から女子高生が現れた。「もういいですよ、目を開いてください」闇サイバネ医師が彼女に言った。女子高生は身をもたげ、おそるおそる目を開く。「わあ……」薄暗がりの中、その瞳はネオンカンバンめいた桃色のネオン光を放った。 ここはネオサイタマの雑居ビルの一室。闇サイバネ医者のサロン。女子高生のテマリは、今ここで日帰りのサイバネアイ手術を終えたばかり。無論、神経バイパスが必要な眼球置換式ではない。女学生が特にファッションとして好む網膜内インプラントだ。 「わあ……スゴーイ!」テマリはまっさらなサイバネ視界で周囲を見渡してみた。ズームイン、ズームアウト。録画。インフラビジョン、赤外線暗視モード。レーザーポインター。IRCレイヤー。狙撃ターゲッター。どれも最高に彼女の脳神経を刺激した。「スゴイ色々見えます! ヤッター!」 「それじゃ、次は色味を調節してみてね」闇サ