東京の公園面積は一人あたり5.2m2である。ニューヨークは29.1m2、ロンドンが26.9m2。しかし、ただでさえ狭い都市のオープンスペースは、我々に十分に開放されているだろうか。必要以上の植栽、立入禁止の柵、居場所を限定するベンチ。集積効果のために高密度居住に甘んじているのに、我々はいまだに美しい落日を語り合う空間さえも手にしていない。 ピクニックは、公園の誕生と時を同じく、都市環境が悪化した19世紀のロンドンで生まれた社交である。すでにそれだけでも「何のために公園があるのか」という問いへの答えが示されているであろう。我々は、狭い家に格好良く人を呼ぶことはできない。だからこそ、人との交流の豊かさを都市空間に期待したいのだ。我々は、自然を楽しむ庭を持つことができない。だからこそ、都市の緑を愛し、季節を感じ取っていきたいのだ。 それゆえに、東京ピクニック・クラブは「ピクニック・ライト」を主張