伊平屋空港建設予定地 沖縄県の仲井真弘多知事は9日付で、県の事業である伊平屋村の野甫島での伊平屋空港建設計画について、条例に基づく環境影響評価書への知事意見として、サンゴ礁海域の埋め立て回避を求めた。県は、その海域を埋め立てず建設する方向で計画を見直す。 現計画では埋め立て予定の2.7ヘクタールに県選定の重要なサンゴ礁海域0.97ヘクタールが含まれる。知事意見では「埋め立てにより現況の自然への回復が困難になり、重要なサンゴ群集をすべて消失させる。空港建設後の観光産業にも大きな損失を伴う」と指摘した。 伊平屋村は沖縄県の最北で、橋でつながれた伊平屋島と野甫島からなる。ウミガメ産卵の砂浜やダイビング、釣りなど、離島の自然を求め観光客が訪れる。一方、沖縄本島との交通がフェリーのみで荒天時は孤立するため、観光振興と住民生活のためとして県は伊平屋空港建設を計画した。