ウォールストリートのデモの話にギリシャのゼネストの話。世界の出口の見当たらない底なし不景気の象徴のような出来事であり、わが国とて決して他人事ではなく考えさせられることが多くあります。 ウォールストリートで聞かれる代表的な声は、「金融街など人口のわずか1%の人たちが世界を仕切っていて、99%の人々が苦しんでいるのはおかしい」。ギリシャのゼネストで聞かれる代表的な声は、「一部の金持ちを守って、庶民に負担を強いる財政再建策は許せない」。ともに資本主義社会が積み上げてきた社会構造を、根底から否定する主張であります。言ってみれば、資本主義が行き着いた格差社会に対する疑問を投げかけ、その是正を求める民の声です。 先進国を襲う世界的大不況は、今後一層の高齢化社会が進行する未来において改善の灯はほとんど見えてこないと言っていいでしょう。すなわち、先進国の経済成長期に大量消費で経済を支えてきた若年層は今や老