心理的に成長した人は、社会的に適応している行動をとりながらも、満足しています。しかし五歳児の大人(心の成長がある段階で止まったままで、社会的に過剰(かじょう)に適応している人)は、社会的には適応していますが、毎日が不満です。ちょうどテーブルをふきたくないのに、強引にテーブルをふかされた子供のイライラした心理と同じです。社会的に望ましいことをイヤイヤした時、心のやさしさは消えます。 五歳児の大人の性格的特徴の第一は、まじめで憎しみを持っているということです。小さい頃から、自分の中の自然な人間性を否定され、したくないことを強制的にさせられたことで憎しみを持っていますし、またそれだけに、同じように嫌なことをしない人を許(ゆる)しません。たとえば、鉛筆をイヤイヤ削(けず)らされた子は、鉛筆を削るのを忘れた子供に鉛筆を貸しません。 性格的特徴の第二は、他人の弱点を許せないで、協調性がないということで