7日発売のスウェーデンの出版専門誌「スベンスク・ブークハンデル」で、ノーベル文学賞の選考母体のスウェーデン・アカデミーのエングダール事務局長(59)が、選考の知られざる内幕を大胆に語って話題になっている。【佐藤由紀】 フィリップ・ロスから村上春樹まで、ノーベル文学賞の予測記事が毎年メディアをにぎわせるが、どの予測も決め手を欠く。というのも厳重なかん口令が敷かれているためだ。それでは、いかにして秘密を守るか。 事務局長によると、メールのやり取りは厳禁。公の場で候補者の本を読むことは避け、どうしてもということならニセのカバーをかける。本を買う場合は秘密のルートに頼り、どんな本を買ったかは厳重に伏せる。 また、いつ何時、会話を聞かれるかわからないので、候補者は名前に似通った発音のコードネームで呼びあう。たとえば、05年受賞の英国の劇作家、ハロルド・ピンターは「ハリー・ポッター」、06年のト