悲劇的な決算を迎えるパナソニック、シャープ、ソニーの民生電機3社。なぜ3社はアップルになれなかったのか。スティーブ・ジョブズのように自社製品が世界をどう変えるのかという未来図(ロマン)を示し、組織を先導する強力なリーダーがいなかったというのはその答えの1つだ。しかし、他に2つある。キャッシュ化速度の違い(ソロバン)と、難局を耐え、乗り越える力(ガマン)だ。 苦境に立つ民生電機業界の 真の原因は何か? ふじもり・ゆうじ/一橋大学経済学部卒。野村證券金融経済研究所で食品・日用品業界の担当アナリストとして活躍。その後、ゴールドマン・サックス証券で11年間、アナリストとしてパン・アジア地域の消費・薬品グループ、民生電機セクター、食品・化粧品セクターを担当。09年よりバークレイズ・キャピタル証券にて民生電機担当アナリスト。 2012年3月期の合計最終赤字が1.2兆円を超える予定のパナソニック、シャー