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2015年7月26日のブックマーク (2件)

  •  カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』 - 西東京日記 IN はてな

    カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』以来10年ぶりとなる新作は、奇妙で語りにくいけど、やはり面白くしっかりとした読後感を残す小説。 6世紀頃のイングランドを舞台に、ブリトン人のアクセルとベアトリスという老夫婦を主人公にして物語が始まるのですが、村を出て息子に会いに行こうとするこの老夫婦の記憶や行動がとにかく曖昧で、「これは一種の老人小説なのか?」といった印象で幕を開けます。 また、アクセルが自らのであるベアトリスのことを「お姫様」と呼ぶあたりからも、微笑ましいというか耄碌しているというか、そういう感じが漂っています。 しかし、物語は若い騎士のウィスタン、鬼に襲われた少年エドウィン、そしてアーサー王に仕えていた老騎士ガウェインの登場によって完全なるファンタジーの世界へと突入していきます。 『わたしたちが孤児だったころ』でミステリーの世界へ、『わたしを離さないで』でSFの世界へと越境した

     カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』 - 西東京日記 IN はてな
  • 糞掃衣(ふんぞうえ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

    糞塵(ふんじん)中に捨てられた布を拾い集めてつくった袈裟(けさ)。サンスクリットのパンスクーラpāsukūlaの訳。袈裟として、もっとも理想的なもので尊重される。衣財(えざい)については、10種の衣があり、『四分律(しぶんりつ)』では、牛嚼(ごしゃく)衣、鼠噛(そこう)衣、焼衣、月水(がっすい)衣、産婦衣、神廟(しんびょう)中衣、塚間(ちょうけん)衣、求願(ぐがん)衣、受王職衣、往還衣(おうげんえ)の10種をあげている。これらは貪著(どんじゃく)の心を除くための衣財で、その布を小さく切り、雑巾縫(ぞうきんぬ)いしてつなぎ合わせ、田と畦(あぜ)をかたどった条相をつくった。衲衣(のうえ)と同一にみるのは中国に至ってからで、インドではまったく区別されている。 [川口高風]

    糞掃衣(ふんぞうえ)とは? 意味や使い方 - コトバンク