国内は昨年来のゼロ成長状態、海外はFRBの利上げで年初から大荒れ。それでも、日本は、どこ吹く風で、「緊縮財政一本槍」である。2014年度は一気の消費増税、続く2015年度が8兆円の緊縮、そして、来る2016年度は、更に6兆円締め上げる。これでは、成長が低迷しない方が不思議だろう。もっとも、「審判の日は遠のいた」と、緊縮財政に恍惚を覚えるような人たちに、何を言っても始まらないが。 ……… 日本は、変わった国で、どのくらい政府全体で緊縮しているかを知らないまま、経済運営をしている。おそらく、「緊縮はやればやるほど良いから、各所で精一杯やってくれれば、それで十分」という独特の思想に基づくものだろう。ジャーナリズムでも、「国が、地方が、年金が」とバラバラに報じるだけで、「全体はこうだ」という論説がなされることはない。仕方がないので、わざわざ本コラムが集約しなければならない。 1/22に2016年度