ミッツ・マングローブ「私は、男のできそこない、女のなりそこない。『自分に正直に生きてて、うらやましい』って、それ本気?」 とあるライターと作家に「壇蜜は女のパロディだ」と言われたことがある。誉めるでもけなすでもなく聞こえた。その言葉がずっと頭から離れなかった……つまり、私にとって「壇蜜は女のパロディ」は良くも悪くもしっくりくる言葉に聞こえたのだろう。以来、この言葉に寄り添うようにして齋藤支靜加は壇蜜として粛々とお勤めをしている。こんなことを話してはあらゆる女装を愛する方々に不快な思いをさせてしまうかもしれないが、私が「壇蜜になる」ことは一種の「女装」なのではないかと考える。ちなみにミッツさんはハイヒールをはくことで女装のスイッチが入るそうだが、私にとってのスイッチは恐らく「眉毛を描くこと」だ。アーチを描くような、細長くて髪色と極端に違う明るい色の眉毛を描く……今まで散々周囲に「変だ」と言わ