希少な動植物の国際取引を規制して種の保存を図るワシントン条約の事務局は7日までに、スリランカで5~6月に開催される条約締約国会議の議題を公表した。国際機関が絶滅危惧種に指定するニホンウナギ規制は提案されず、懸念された輸出入の制限は当面、見送られることになった。 ニホンウナギは漁獲が大幅に減少し、2014年に国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定した。高値で取引される稚魚は密輸や密漁、闇取引などの不正流通も横行し、国際的な批判を受けて同条約による国際取引規制の可能性が浮上。流通するウナギの大半を輸入でまかなう日本国内への影響は大きく、業界関係者が動向を注視していた。 資源管理をめぐり、養鰻(ようまん)業が盛んな日本、中国、韓国、台湾は14年から養鰻池に入れる稚魚の上限を設定。18年秋には各国研究者によるワークショップが初開催され、科学的な見地から資源管理へのアプローチも始まった。県内