9月22日、注目の総選挙の日にドイツへ戻った。夜、家についてすぐにニュースを見ると、投票所は閉まったばかりだというのに、すでにかなり確実な予想が出ていた。メルケル首相の大勝利だ。 もし、彼女が首相を続投すれば、3期連続。これは戦後最初の首相アデナウアー、そして、東西ドイツ統一の立役者コール首相に次ぐ、3人目の快挙となる。ゆえに、「ドイツ史に残る選挙」とのこと。 しかし、それより何より、今回の選挙がドイツ史に残ると言われているもう一つの理由は、FDP(自民党)が議会から消滅してしまうことだ。 ワンセットのCDU/CSU、全議席を失ったFDP ドイツの政治にあまり詳しくない人のために少し復習すると、現在のドイツ政権はCDU(キリスト教民主同盟)とCSU(キリスト教社会同盟)、そしてFDP(自民党)の連立となっている。 メルケル首相率いるCDUは、押しも押されもせぬドイツの第一党だが、面白いこと