ようやく道徳の教科化が実施に移る。小中学校の道徳を「特別の教科」に格上げする文部科学省の学習指導要領改定案が公表された。 戦後の教育は個性の尊重に目が向き、規範意識や公共心を育てる指導がおろそかにされてこなかったか。これを見直す前進であり評価したい。 改定案では「自由と責任」「思いやり」「公正」など、自分自身や友人関係だけでなく、社会との関わりや自然・生命の崇高性に関する徳目を例示し、各学年での指導を分かりやすく示した。教科書や授業に十分生かしてほしい。 戦後、道徳教育の充実が求められながら、正式な教科とされなかったのは「価値観の押しつけ」などの批判が根強かったためだ。 6日から始まった日教組の教研集会でも、委員長が「価値観を押しつけるような教育」に疑問を示したようだが、徳目の大切さを語り、指導することはけっして「押しつけ」ではない。 いじめ事件などで善悪や勇気、正義などを毅然(きぜん)と
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