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翻訳の世界には辞書に関する面白い言葉がいくつかある。以前にも紹介したことがあるが、そのひとつはこうだ。「たかが辞書、信じるは馬鹿、 引かぬは大馬鹿」 まずは辞書を信じた話から。 信じるは馬鹿 翻訳をやっていて知らない言葉や見慣れない表現にぶつかると、まずは辞書を引く。簡単に解決がつけばいいが、いくつかの辞書で納得できる答えがでてこな い場合だってある。焦ってつぎつぎに辞書を引き、インターネットの検索サイトで用例を探し、あっという間に1時間ほどがすぎる。困り果てたあげく、訳し終 わってから調べようと考え、つぎの部分を翻訳しようと原文を読んだとたんに、思わず悲鳴をあげる。つぎの部分に、分からなかった語や表現の意味が解説して あるではないか。いくら事前に原文を読んでいても、細かな疑問点にまでは神経が行き届かないので、こういう失敗をする。 こういう経験はたぶん、翻訳者ならだれでももっている。どんな
モラル・ハザード再考 「震災の不条理に原子力施設の事故が加わると、もうこれは人間の耐えられる限度を超えて いくだろう。原子力の問題が難しいのは大事故を起こしたら終わりだからですよ」高村薫(新潟日報社特別取材班著『原発と地震 ―柏崎刈羽「震度7」の警告』講談社、209ページ) 高村薫がこう述べたのは数年前 だ。2007年7月の中越沖地震のとき、東京電力の柏崎刈羽原発で火災が発生し、動いていた原発4基がすべて止まった。その数か 月後の発言である。 現状はまさにそういう状況に なっているというのが、大方の見方ではないかと思う。これだけの事故を起こしたのだから終わりだと。しかし、そうではないという見方もあるようだ。「ただ ちに」健康被害がでるような状況にはなっていないのだから、「大事故」ではないということのようだ。そして、原発がなければ電力供給が不足し、現在の生活 水準を維持できなくなると主張され
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