昨年の高円宮杯(U−15)で、チーム創立3年目にして見事準優勝に輝いたFC東京U−15むさし。若いチームをひのき舞台に導いたのが、06年から指揮をとるようになったばかりの山口隆文監督だ。久留米高校時代に現日本代表のMF中村憲剛(川崎)を育て、その後は指導者育成に携わってきた「育成のスペシャリスト」に、指導方針や将来的な目標を聞いた。(聞き手・塚田陽一郎) T:就任1年目を振り返ってみていかがでしたか。 Y:それまで20数年間、高校生を指導していて、その中にはたまたま中村憲剛みたいな選手もいたけど、13歳から15歳というジュニアユース年代で、365日間1つのチームをみるのは初めてでした。チャレンジのつもりでやっていましたね。 T:高円宮杯では準優勝という結果を残しました。 Y:うーん、準優勝というのは結果なのかな。そういう戦績を見るより、「一人一人の個人がどれだけ伸びたか」っていう尺度