私の旦那は女装子です。 そのことは結婚前から知っていました。いや、正確に言うと、知らなかったけど違和感がありませんでした。もともと顔立ちがたいへん可愛らしく、背もそれほど高くない華奢な骨格。私服はスカートこそはかないもののとてもユニセックスで、実際女性に間違われることも日常茶飯事でした。 私はそんな彼とまるで姉妹のように仲良くなり、やがて付き合うようになりました。その時の私にとって、彼と一緒にいることがとても自然なことだと感じたからです。それが恋愛感情だったのかどうか、今となってはわかりません。 風変わりな彼を、でも、私はちょっと自慢に思っていたのです。決して男らしい人ではない。でも、男だからって彼を好きになったんじゃない。私はそういう垣根を越えて彼を愛している。…そんな風に、思っていたのかもしれません。 そうして年齢的なものもあり、私と彼は結婚しました。彼は変わらず可愛らしく、姉のように