6月19日は、米国での奴隷解放を記念し、歴史を学び、黒人文化の豊かさを再確認する日だ。その「ジューンティーンス」と呼ばれる日を祝うイベントが17日夜、東京であった。そこでは、一人の青年のための特別な「卒業式」が催された。ルーツに対する周囲の無理解に失望した彼を励ますため、有志によるはなむけだった。 「ある青年の新たなステップです」 黒人特有の細かい編み込みなどで思い思いに整えられた頭髪。きらびやかなドレスやスーツ、和服に身を包んだ人たちが、東京都港区の社交クラブに集った。「ジューンティーンス・ガラ」と銘打たれたイベントの最終盤、18歳の青年が壇上に立った。髪は編み込みの「コーンロー」に整え、紺のスーツ姿。彼に「あなたの卒業に敬意を表す」と書かれた卒業証書が手渡されると、会場は温かい拍手に包まれた。
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