2011年02月25日10:21 カテゴリ法/政治 独裁政権はなぜ一斉に倒れるのか チュニジアに始まった中東のドミノ現象は、リビアで最大の山場を迎えている。ムバラクは30年、カダフィは40年以上も続けてきた独裁政権が、なぜ数ヶ月の間に一斉に倒れるのだろうか。これは前にも紹介した協調ゲームの応用問題である(利得a>b>0は対称とする)。 自由独裁自由 a 0 独裁 0 b いま人々が独裁に甘んじているとすると利得はbだが、全員が一挙に独裁に反抗し、政権を倒して自由になれば、利得はaに上がるとしよう。このときナッシュ均衡は複数あり、どちらが焦点(focal point)に選ばれるかは初期値に依存する。パレート効率的なのはaだが、独裁bから出発すると自分だけカダフィに反抗しても殺されて利得は0になるので、独裁政権に服従するbがナッシュ均衡になる。この「恐怖の均衡」が40年間つづいてきたと考え
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