『週刊東洋経済』(2/18日号*月曜発売)のブックレビューで香西泰氏が野口悠紀雄氏の『日本経済改造論』(東洋経済新報社)を評して 著者は1990年代以来の政策論争で,標的扱いされても屈するところがなかったが,本書はさらに踏み込んで,満を持した著者の勝利宣言の感がある。 と書いている。とすると,野口氏の「1940年体制」論も数々の批判にもかかわらず,「勝利」しちゃったのかしらん? さて,以下に再掲する拙論は,2002年に書いてメールマガジンでも配信されたが,単行本には未収録(サイトでも読めない)の「幻の論説」(前にも再掲したかもしれないが,リクエストもあったので再々掲)。また「論説」と呼べるほどの本格的なものでない(*)ことは重々承知の上である。一つの問題提起として読んでいただければ幸いである。 (*本格的な1940年体制批判は,たとえば原田泰さんの『1970年体制の終焉』(東洋経済新報社,